(一一五)放鷹楽明暹に是季が習ふ事

原文

  1. `これも今は昔放鷹楽と云ふ楽をば明暹已講ただ一人習ひ伝へたりけり
  2. `白河院野行幸明後日と云ひけるに山階寺の三面の僧坊にありけるが
  3. `今宵は門なさしそ
  4. `尋ぬる人あるらんものか
  5. `と云ひて待けるが案の如く入り来たる人あり
  6. `これを問ふに
  7. `是季なり
  8. `と云ふ
  9. `放鷹楽習ひにか
  10. `と云ひければ
  11. `然なり
  12. `と答ふ
  13. `即ち坊中に入りて件の楽を伝へけり