三三 越後路

原文

  1. `酒田の余波日を北陸道の雲に
  2. `遥々のおもひ胸をいたましめて加賀の府まで百三十里と
  3. `の関をこゆれば越後の地に歩行て越中の国市振の関に到る
  4. `間九日暑湿のをなやまし病おこりて事をしるさず
  5. `文月や六日も常のには似ず
  6. `荒海や 佐渡によこたふ天河